一般的にインフルエンザウイルスに感染し、発症後3〜5日間ウイルスを排出
すると言われています。この期間に患者は感染力があるといえますが、その長さ
には個人差がありますし、抗インフルエンザ薬の内服によって通常1〜2日間短
縮されます。家族がインフルエンザを発症したら発症者のみならず皆がマスクを
着用するのは有効な感染防御です。もちろんうがいは励行します。
2004年からは抗インフルエンザ薬であるタミフルが予防的に投与ができるよう
になりました。しかしながら2006年に若年者へのタミフル投与の警鐘が出されて
います。年齢や社会的要素を熟慮して予防投与は行われるべきでしょう。
学校保健法では、「解熱した後2日を経過するまで」をインフルエンザによ
る出席停止期間としていますが、「ただし、病状により学校医その他の医師にお
いて伝染のおそれがないと認めたときは、この限りではない」となっており、医
師の裁量が認められています。また、職場復帰の目安については決まったものが
ありません。
インフルエンザ罹患後には体力等の低下もありますので、以上のような点を考
慮の上、いずれの場合も無理をせず十分な体力の回復ののちに、復帰するのが妥
当と考えられます。